人の操作判断を再現する自動運転AI
更新日:9月13日
** 総確率的AIの課題を克服 人が運転時に行う総合的な判断を再現 **

現在の自動運転AI(例:テスラのEnd-to-End)は「総合的な判断」を自律的に行う能力を持たないため、膨大なデータの事前学習に依存しています。その結果、統計的確率論に起因する予期せぬ誤作動(ファントムブレーキ等)や、事故発生時のブラックボックス問題、倫理的妥当性の欠如など、実用化に向けた致命的な課題を多数抱えています。そして、こうした誤作動の補完や、プログラミングによるメーカー責任への対応のため、高価なGPUや「インフラ協調システム」などの導入といった莫大な投資が不可欠となっています。
これらの問題・課題の根本的な原因は、AIが人間のような「総合的な判断」を自律的に行えないことにあり、総合判断ができるか/できないかにより「圧倒的な成果差」が生じています。本来、人間の運転は、直線道路での定速走行や前車追従といった「無意識の基本制御」と、複雑な状況下での「意識的な総合判断」で構成されています。そこで、前者のような定型的な制御や対象の認識などは既存のADAS(先進運転支援システム)に委ね「総合判断AI」は後者の判断のみに特化させます。
操作の判断は必ずしも一連で行う必要はなく、下記のように複数の段階に分けた右折
判断による操作とすることも可能です。
①第一段階:交差点中央まで「進出する/しない」の総合判断
②第二段階:中央到達後、安全を確認して「右折を開始する/しない」の総合判断
今回、画像右側の説明では、この前段となる「①中央まで進出する/しない」の総合判断についてのみ紹介しています。この判断は「前進するか?停止するか?」という二元的な意思決定です。判断材料を「前方の信号色」と「直前の横断歩道上にいる歩行者・自転車等の状況」に限定し、これらを「重要度」という確定した基準値にフラグ化します。 ※ 重要度は、安全度を正の整数、危険度を負の整数で表した例です。
総合判断AIは、この重要度の組み合わせから、確率予測に依存せず、論理的に最適解(例:急停止)を導き出し、ADASへのコマンドを選定します。これにより、熟練ドライバーのような的確な判断を、安価なCPU上で、かつ100%の説明責任と倫理的妥当性を担保した形で実行できる、安全な自動運転車を実現します。
(例:青信号であっても、横断歩道上に人が残っている場合は「接触危険」と論理的に判断し、安全に停止します。) 【補足】 ・判断材料には、バイクを押して横断歩道を渡る人などもおりますので、考え得る
判断材料の全てを網羅した設定が必要です。 ・画像の各テーブル設定はサンプルであり、PoC等の段階で「重要度の設定」と判断
結果シミュレーションの結果確認と修正対応など、厳密な設定と確認の繰り返し
作業が必要です。
